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竹山むべ

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わたしの知っている、“ぼくとタケダくん”。

 わたしが行った16:00の回には、寛平さんと藤井隆さんの映画が
先行上映されました。
 いやートークショー、面白かったですねー。
 藤井さん…「本日、タケダさんをお呼びしています! どうぞ!」
って、“タケダくん”が出てきたら怖いから!
 理由は後で書きますけど。
 寛平さんも思わぬフリを受けて誰も助け船を出してくれなくて
大弱りだとか。※結局、舞台袖のスタッフに助けてもらっていました。

 3年後に仕事がなくなるって…そりゃ世界一周に出かけるから
でしょう…。
 現実的には帰ってきて、世界一周のドキュメンタリーやって、その
関連の仕事から入って、何事もなかったかのように元に戻っている
ような気がしますが。ただ、舞台復帰には勘が戻るまで時間がかかり
そうな気がします。
 …今の若手・中堅の芸人さん、下克上出来そうにないんですもの。
 ある意味、良い子すぎるから。

 寛平さんの映画、“ぼくとタケダくん”、これ、実はわたし、
映画を見る前に、寛平さんのテレビ番組の話で聞いていました。
 ほぼ、8,9割がその話の通りでした。
 寛平さんの名前が“西園寺”になっているとか、吉本興業が別の
社名になっているということと、“タケダくん”が病死したことに
なっていること、あと“最強じじぃ”のネタ元だとか。

-----------わたしが聞いている、寛平さんとタケダくんの話---------
 寛平さんが“寛平さん”として知られる前のお話。
 寛平さんが白タクのようなことをやってトラックにぶつけられ、
入院していた時、寛平さんはラジオの演芸番組に惹かれ、見舞いに
来たタケダくんに「こんなことをしてみたい」と話したら、
タケダくんが知り合いを紹介してくれて、その知り合いがとある芸人を
紹介してくれた。
 弟子入りを志願するも断られ、別の芸人が付き人を探していると
いう情報をききつけ、その芸人の所へ行ったら「ストリップ劇場へ
行って修行してこい」と言われてストリップ劇場でコントや漫才を
することに。客にはしばらく冷遇されていたらしいのだが、
タケダくんとは関係ない事件をきっかけに受けるようになり、
“ジャンジャン横町の若”とまで言われる存在になる。
 ※タケダくんが一番大きな声で笑ってくれたという話もしてくれた。
 何がきっかけだったのかまでは話していませんでしたが、
寛平さんは「もっと女性や子供も笑わせてみたい」と思うようになり、
タケダくんに話したら、アメリカ村の創設者に引き合わせてくれて、
その人のコネで吉本興業に入ることになる。
 吉本に入った寛平さんは…最初は芝居が全く出来ないと冷遇されて
舞台にも出られなかったこともあったらしいのですが、幹部と
けんかしつつ、スタッフや芸人にも鍛えられつつ、通行人役で
はちゃめちゃやっているうちに、次第に客に支持されるように。
 年月は過ぎ、タケダくんは海に行って事故で亡くなってしまう。
 遺品のギターは寛平さんが引き受けたが、寛平さんはギターが全く
弾けないのでどこかにしまい込んですっかりその存在も忘れて
しまっていた。
 そして、ご存じの通り、阪神大震災で寛平さんの家は全壊して
しまったのですが、その時にひょっこりそのギターが出てきた。
 そのギターは息子さんの手に渡り、息子さんは本名・“間慎太郎”の
名前でロックミュージシャンになりましたとさ。
-----------------------------------------------------------------
 1部、記憶違いなどがあるかもしれませんが、それはご容赦を。

 「手に持つのがめんどくさい」のあんなおっさんもいるらしい、と
いう話もきいたことがあります。

 映画の感想?
 ・演出はべたですけど、この手の映画ならそんなべたな方が素直に
  入っていきやすいと思います。
 ・一番ずんと心に響いたのは、寛平さんの最後の淡々とした
  ナレーションでした。
  あれがまるまるカットされ、ただ単に息子さんの曲を
  エンディングで使ったとしたらただの親ばかですが、
  ナレーションとその曲が“ストーリー的につながっている”のが
  意図したか否かはともかく良かったと思います。

 知っていた話でしたから、ストーリーの中身までどうこう
言えませんが、題材の選択としては良いと思います。
 あれで人を泣かせるのは無理かもしれない、寛平さんの想いの熱が
いまいち伝えきれていない節がありますので。
 ですけど、人の心に静かに残るものはあると思います。

 一方、藤井さんの作品は…シュールの一語に尽きます。
 “シルバーストレッチ2039”という作品です。
 全編がシルバーストレッチの創始者兄妹のドキュメンタリー番組と
いう設定です。
 全人口の半数近くが60歳以上の高齢者という未来に、老人のための
ストレッチをダンスにして発表し、成功した片平兄妹のお話。
 話の半分以上をインタビューに費やしています。

 感想。
 ・シルバーストレッチ創始者兄妹のドキュメンタリーを実際にやると
  したら、シルバーストレッチを話の中心に持ってくると思います。
  もう少しインタビュー部分を削って、記憶障害の部分も削って、
  例えば新しいシルバーストレッチを開発するのに兄妹でもめている
  シーンとか、シルバーストレッチのDVDの新作の撮影の裏側を
  取材するシーンとかが欲しいような気がします。
 ・藤井さんは昔やっていて今は出来ないようなキャラを、友近さんは
  一番お得意な扮装キャラを演じています。友近さんは中身が
  イッちゃっている人演じるのがうまいやね。
 ・英語の字幕でオチが分かってしまうのは…ちょっと。
 ・兄妹そろってのインタビューシーンも欲しかった。

 …とまぁ、この2本は180度どころか359度ぐらい方向性の違う作品
です。
 「あの2本はないよー人情話のあとにあれは…かわいそう」
 と言う声も劇場外で聞かれましたが。
 どちらがかわいそうなのかまでは分からん。
 藤井さんの作品は独自の世界観はありますけど、寛平さんの後に
あてるにはちょっとイッちゃいすぎている感があると思います。
 藤井さんのこの世界観に対する拒否感が増すような。

 寛平さんが“タケダくん”に対して出来ること…今の寛平さんが
メディアを通して“タケダくん”が寛平さんに伝えてくれたことを
“次へ渡す(Pay it forward)”ことだと思います。

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